フィンランドでは、クリスマス当日を待つ間、クリスマスを楽しむ「Pikkujoulu(ピックヨウル)」という時間があります。
フィンランド語で「小さなクリスマス」を意味し、クリスマス前の時期に開かれる集まりとして親しまれてきました。
11月から12月にかけて、友人や職場の仲間、さまざまな団体などが集まり、食事や飲み物、音楽などを楽しみます。

クリスマスは待っている時間も楽しそうですね
この記事では、ピックヨウルがどのように生まれ、現在のフィンランドでどのように楽しまれているのかを紹介します。
- フィンランド「ピックヨウル」の習慣
- クリスマス前に楽しまれるようになった背景
- ピックヨウルの過ごし方
- フィンランドのクリスマス文化とのつながり
- 日本の冬に取り入れられる「小さなクリスマス」の楽しみ方
ピックヨウルとは?フィンランドの「小さなクリスマス」
クリスマスを待つ時期に開かれる集まり
ピックヨウルは、クリスマスが近づく11月から12月にかけて開かれる、クリスマス前の集まりです。
フィンランドの公式観光情報では、ピックヨウルのシーズンは早いところでは11月初めから始まり、音楽やダンス、クリスマスライト、グロギ(グロッグ)などを楽しむ時間として紹介されています。
また、会社や団体、クラブなどがそれぞれピックヨウルを開くこともあります。小さな集まりから、大人数で食事や催しを楽しむ会まで、過ごし方には幅があります。
家族や友人、職場などで楽しむクリスマス前の時間
現在のピックヨウルは、特定の場所や形式で行われる行事ではありません。
会社の仲間で集まったり、団体やクラブで開いたり、友人同士でクリスマス前の時間を楽しんだりと、さまざまな形があります。
簡単な集まりでは、グロギやジンジャーブレッド、サンドイッチなどを用意して、会話を楽しみながら過ごします。
日本の「忘年会」と似ている部分もありますが、ピックヨウルは単に一年を締めくくるための集まりではありません。クリスマスを迎える前の時期に、人が集まって季節を楽しむことに大きな特徴があります。

クリスマス前にも集まる理由があるんですね
ピックヨウルはどのように生まれた?
クリスマスを待つアドベントの時期に行われていた集まりが、ピックヨウルのルーツとされています。
学生たちがクリスマス前の集まりをパーティーとして楽しむようになり、「小さなクリスマス」という現在につながる形が広がっていきました。
学生だけでなく、さまざまな人がクリスマス前の集まりを楽しむようになり、会社や団体などにも広がっていきます。
現在のピックヨウルは、職場や団体、友人同士など、さまざまな場所で開かれています。
グロギやクリスマスのお菓子を楽しんだり、音楽やパーティーを取り入れたりと、形式もさまざまです。
クリスマスを待つための集まりは、時代とともに形を変えながら、現在のフィンランドにも受け継がれています。
ピックヨウルでは何を楽しむ?
ピックヨウルでは、クリスマスらしい食べ物や飲み物を囲みながら、集まった人たちと楽しい時間を過ごします。
グロギを飲みながら過ごす
クリスマスの時期に欠かせない飲み物のひとつが、温かい「グロギ」です。
ベリージュースなどにスパイスを加えて温めたもので、アルコール入りとノンアルコールのものがあります。
シナモンやクローブなどの香りが広がるグロギは、寒い季節に体を温めながらクリスマス気分を楽しめる飲み物です。
クリスマスのお菓子を味わう
グロギと一緒に、ジンジャーブレッドなどのクリスマスのお菓子も楽しまれます。
クリスマスが近づくにつれて、こうした食べ物や飲み物が食卓に並び、少しずつ季節の雰囲気がつくられていきます。
音楽やイルミネーションを楽しむ
ピックヨウルには、食事だけでなく音楽やダンスなどを取り入れた集まりもあります。
クリスマスライトが街や家を彩り、暗い冬の景色の中に少しずつ明るい場所が増えていくのも、この時期ならではの楽しみです。
みんなで集まってクリスマスを待つ
ピックヨウルで大切なのは、決まった料理やイベントをこなすことではありません。
グロギを飲み、お菓子を味わい、会話をしながら、クリスマスを迎えるまでの時間を一緒に過ごします。

みんなで待つとクリスマスがもっと楽しみになりますね
「クリスマス当日」より前を楽しむフィンランドの冬
ピックヨウルの楽しみ方を見ていくと、フィンランドではクリスマスを一日だけの行事として捉えていないことがわかります。
クリスマスが近づくにつれて、食べ物や飲み物、灯りなどを少しずつ取り入れながら、季節そのものを楽しんでいきます。
少しずつクリスマスの雰囲気をつくる
クリスマスライトや星の形をした照明、キャンドルなどは、フィンランドの冬の風景を彩るもののひとつ。
日照時間が短くなる冬だからこそ、家の中や街に灯りを取り入れ、温かさを感じられる空間をつくります。
クリスマスの飾り付けも、当日だけのために用意するものではありません。アドベントから少しずつクリスマスの雰囲気を高めていくことで、待つ時間そのものを楽しみます。
暗い冬に灯りと集まりを取り入れる
フィンランドの冬は、長い夜と寒さが続きます。
そんな季節に、温かい飲み物や甘いお菓子を用意し、明かりを灯して人が集まる。ピックヨウルは、こうした冬の過ごし方ともつながっています。
クリスマスを待ちながら、食べること、飲むこと、話すこと、灯りを楽しむ。
ピックヨウルには、長い冬の中で季節の変化を感じながら、人と一緒に心地よい時間をつくるフィンランドの暮らしが表れています。

暗い冬だからこそ灯りがうれしいんですね
日本の冬にも取り入れたい「小さなクリスマス」
ピックヨウルのように、クリスマス当日を待つ時間を楽しむ習慣は、日本の冬にも取り入れることができます。
大きなイベントを用意しなくても、身近な人と集まり、温かい飲み物や冬のお菓子を囲むだけで、クリスマスを迎えるまでの時間を楽しめます。
クリスマスを待つ小さな集まりを開く
家族や友人と、クリスマス前に集まる日をつくるのもひとつの楽しみ方。
料理をたくさん用意する必要はありません。キャンドルを灯したり、クリスマスの音楽を流したりしながら、いつもより少しゆっくり過ごすだけでも、普段の食卓とは違った時間になります。
温かい飲み物と冬のお菓子を楽しむ
グロギのようなスパイスの効いた温かい飲み物に、ジンジャーブレッドや焼き菓子を合わせれば、クリスマスらしい冬のFikaになります。
北欧のお菓子をそのまま用意するだけでなく、シナモンやカルダモンなど、冬を感じるスパイスを使った日本のお菓子を楽しむのもおすすめです。
愛犬と一緒にクリスマスまでの時間を楽しむ
犬と暮らしている家庭なら、愛犬との時間も冬の楽しみのひとつになります。
クリスマスの飾り付けをしたり、冬の散歩を少し長く楽しんだり、愛犬の写真を撮ったり。
人用のお菓子や飲み物は犬に与えず、犬には犬用のおやつを用意すれば、同じ空間でそれぞれの冬のおやつ時間を楽しめます。
クリスマス当日だけを特別な日にするのではなく、その日までの何気ない時間にも季節を感じる。そんな過ごし方は、ピックヨウルから学べる冬の楽しみ方のひとつです。

クリスマスまでの毎日も楽しみたいですね
さいごに
フィンランドのピックヨウルは、クリスマス前に人が集まり、食事や飲み物、音楽などを楽しむ「小さなクリスマス」です。
クリスマス当日だけを特別な日にするのではなく、その日を待つ時間にも季節を楽しむ。グロギやクリスマスのお菓子、灯りを囲んで過ごすピックヨウルには、そんなフィンランドの冬の文化が表れています。
クリスマスまでの時間を少しずつ楽しみながら過ごすことも、フィンランドのクリスマスの魅力のひとつです。

待っている時間までクリスマスなんですね

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