フィンランドのクリスマスには、肉料理や魚料理だけでなく、野菜を使った温かな料理も食卓に並びます。
その代表的な料理のひとつが「ラーティッコ(laatikko)」。
ラーティッコは、にんじんやじゃがいも、ルタバガなどを使い、オーブンでじっくり焼き上げるフィンランドの家庭料理で、特にクリスマスには、複数のラーティッコを少しずつ味わうのが定番。

冬の食卓にぴったりの料理ですね
今回は、フィンランドで親しまれているラーティッコの意味や特徴、クリスマスに食べられる代表的な種類について紹介します。
ラーティッコとは?フィンランドで親しまれるオーブン料理

フィンランドのキャセロール料理
ラーティッコ(laatikko)は、フィンランド語で「箱」という意味を持つ言葉。
料理においては、耐熱容器に食材を入れて焼き上げる料理を指します。
このように、耐熱容器に食材を入れ、オーブンなどで加熱する料理はキャセロールと呼ばれ、日本でいうグラタンやオーブン焼きに近い調理法です。
日本と異なる点はラーティッコには根菜や穀物など、さまざまな食材が使われること。
なかでもフィンランドのクリスマスには、にんじん、じゃがいも、ルタバガを使ったラーティッコがよく食べられています。
クリスマスの食卓に並ぶラーティッコ
フィンランドでは、クリスマスの食卓に以下のようなラーティッコが親しまれています。
- にんじん:Porkkanalaatikko(ポルッカナラーティッコ)
- じゃがいも:Perunalaatikko(ペルナラーティッコ)
- ルタバガ:Lanttulaatikko(ランットゥラーティッコ)
ひとつの料理を大きく盛り付けるのではなく、それぞれのラーティッコを少しずつ取り分けて味わえるのも、フィンランドのクリスマスらしい食卓です。

いろいろなラーティッコを少しずつ食べたいです
根菜の甘みを生かした素朴な味わい
ラーティッコの魅力は、野菜そのものの味を生かした素朴な味わい。
にんじんやルタバガなどの根菜は、やわらかく煮たり蒸したりしてからつぶし、牛乳や卵などを加え、オーブンでじっくり加熱することで、根菜の甘みが引き出され、やさしい味わいに仕上がります。
種類によって甘さや風味が異なるため、複数のラーティッコを食べ比べると、それぞれの野菜の持ち味も楽しめます。
フィンランドのクリスマスを彩る3つのラーティッコ

フィンランドのクリスマスには、使う野菜によって異なる3種類のラーティッコがよく登場します。
にんじんのラーティッコ|Porkkanalaatikko
にんじんを使ったラーティッコは、自然な甘みとやわらかな口当たりが特徴。
にんじんの風味を生かした、やさしい味わいに仕上がります。
じゃがいものラーティッコ|Perunalaatikko
じゃがいもを使ったラーティッコは、ほくっとした風味とまろやかな味わいが特徴。
クリーミーな口当たりで、肉料理などともよく合います。
ルタバガのラーティッコ|Lanttulaatikko
ルタバガを使ったラーティッコは、根菜らしい甘みと独特の風味が特徴。
日本ではあまり馴染みのない野菜ですが、フィンランドではクリスマス料理の代表的な一品として親しまれています。

どんな味なのか気になります
ラーティッコに共通する基本の作り方
ラーティッコは、野菜をやわらかくしてつぶし、調味料や乳製品、卵などを加えてからオーブンで焼き上げます。
使う野菜や材料は種類によって異なりますが、基本的な流れには共通点があります。
にんじんやじゃがいも、ルタバガなどを加熱し、やわらかくします。
やわらかくなった野菜をつぶし、なめらかな状態にします。種類によって、少し食感を残すこともあります。
牛乳や卵などを加え、塩や砂糖、スパイスなどで味を整えます。使う材料や味付けは、ラーティッコの種類によって異なります。
材料を混ぜ合わせたら、耐熱容器に入れて表面を整えます。
オーブンで加熱し、表面に焼き色がつくまで焼き上げます。じっくり加熱することで、野菜の甘みや風味が引き立ちます。
日本でもラーティッコを楽しむ

ラーティッコは、フィンランドの食材をすべて揃えなくても、日本で手に入りやすい野菜を使って楽しめます。
かぼちゃやさつまいもで身近な味に
日本で馴染みのあるかぼちゃやさつまいもを使えば、ラーティッコのような野菜のキャセロールを手軽に作れます。
根菜やいも類をやわらかくしてつぶし、牛乳や卵などを加えて焼けば、素材の甘みを生かした一品になります。
冬の食卓の副菜として楽しむ
ラーティッコは、肉料理や魚料理に添える冬の副菜としても取り入れやすい料理。
大きな耐熱容器で焼いて、食卓で取り分けるスタイルにすると、フィンランドの家庭料理らしい雰囲気も楽しめます。
北欧のクリスマス料理として味わう
クリスマスには、にんじん、じゃがいも、ルタバガなど、それぞれの野菜を使ったラーティッコを食卓に並べてみるのもおすすめです。
本場の料理をそのまま再現するだけでなく、日本の旬の食材を使ってアレンジすることで、北欧のクリスマス料理を身近に楽しめます。

いつもの野菜でも北欧風になりますね
さいごに

ラーティッコは、にんじんやじゃがいも、ルタバガなどを使ったフィンランドのキャセロール料理。素材ごとに異なる風味を楽しめることも魅力のひとつです。
食卓に並んだ複数のラーティッコは、肉料理や魚料理とともに味わわれ、身近な食材を使った素朴な料理が、フィンランドの冬の食卓を彩っています。
日本でも、かぼちゃやさつまいもなどを使ってアレンジすれば、ラーティッコのような料理を楽しめます。

冬の食卓を囲む時間も大切ですね

